世の中に新しい選択肢を生み出す。それは商品開発の醍醐味です。今、私達の生活で購入できるものは、全て何処かでだれかが開発した商品であるといえるでしょう。
「世の中では、こういうものが必要とされている」という思いをもとに、様々な商品が作り出されてきました。今回は、そんな商品開発の魅力についてご紹介していきます。
商品開発の2つの手法
商品開発のアプローチ方法は大きく2つあります。1つが「マーケットイン」方式です。「マーケットイン方式」では、あらかじめ市場のニーズを調べ、市場の欲求を満たす形で商品を作り上げていきます。
一方、市場のニーズよりも制作側の「こういうものがあるとよい」という熱意を元に作り上げる方式を「プロダクトアウト」方式といいます。ここからは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
マーケットイン方式とは
例えば子供用のエナジードリンクなどはこのマーケットイン方式で開発された商品です。もともとエナジードリンクは大人を対象とした製品でしたが、市場調査の結果、子供や女性でも気軽に手にとることが出来るエナジードリンクのニーズが有ることがわかりました。
その結果、子供用のエナジードリンクを開発してその会社は売上を大きく伸ばしました。
この方法は、もともとニーズが有るところに商品を提供するので、製品が売れる可能性は比較的高くなります。詳細な市場調査、そして商品にそのニーズを満たす機能をいかに持たせるかがマーケットイン方式で商品開発をするポイントになります。
プロダクトアウト方式とは
プロダクトアウト方式は開発者のアイデアをもとに開発された商品です。マーケットイン方式は今ある市場に最適な商品を提供することができますが、プロダクトアウト方式では、新しい市場の開拓に意識を向けます。
時としてそれは、市場から見れば理解ができないことであっても、成功すれば結果として大きな市場を独占的に獲得することができます。例としてあげられるのはコンビニのおにぎりや、ペットボトルで販売される水などがそれに当たるでしょう。
発売当初、コンビニのおにぎりは大変な批判を浴びていました。「お店で買うぐらいであれば自分で作って持ち運ぶ」という意見が大多数でした。しかし、そのような批判があったにも関わらず、今ではコンビニの売上げの多くを支える重要な商品になっています。
このように商品開発はアプローチの仕方によって、全く別の視点が必要とされるお仕事です。調査分析が得意な人、世の中に新しい価値観を提供してみたい人などにおすすめの職業であるといえるでしょう。