品質管理とは、一体どのような仕事をするのでしょうか。良い商品を作り出すことは会社の使命ではありますが、それを現場レベルで実行しているのは品質管理の仕事にほかなりません。
広い意味では、決められたコスト・納期の中でお客様の満足する品質を作り上げる過程全てが品質管理の対象となります。
しかし、一様に品質管理と行っても、具体的な作業は提供する商品によって様々です。ここでは、一般的な品質管理の仕事内容についてご紹介しましょう。
品質管理
品質管理は、学問的にはQC(Quality Control)と呼ばれ、特に日本で発達した考え方です。世界的にも日本の商品は品質が良いと言われていますこれは、日本が発達させたQCの賜物でしょう。
「カイゼン(改善)」は世界共通語であるとも言われるように、日本は品質の管理において並々ならぬ努力を続けてきました。
まずは、見える化
品質管理を行うにあたって、まず、はじめにやらなければならないのがこの「見える化」です。中小企業の大半は普段何気なく業務を行っているものですが、そのままでは、どのような過程でその製品が作り出されているのか、どこに改善点があるのかが分かりません。
品質を管理するためには、自社がどのような作業をしているのかを「見える」ようにしなければいけません。どのような業種であっても、品質管理をやる場合にはこの「見える化」が必須になります。
では、どのように「見える化」をすればよいのでしょうか、そこで使われるのがQC7つ道具というものです。
QC7つ道具
品質管理を行なうにあたりよく紹介されるのがこのQC7つ道具ですQC7つ道具はグラフ・ヒストグラム・管理図・チェックシート・パレート図・特性要因図・散布図になります。これらは、仕事の内容を様々な角度から切り取り、誰がみたときでも直感的にわかりやすい図に直したものです。
このQC7つ道具を駆使することで、自分たちの作業工程を認識し、どこを改善するべきかを洗い出すことができます。
品質管理には強い意志が必要
しかし、日本の大半を占める中小企業の中で、実際に社内にQC7つ道具を導入することはかなり難しいのが実情です。まずは、品質管理、そしてQC7つ道具の重要さを会社のトップが認識し、それを社内に浸透させることが何よりも大切になります。
そして、そのうえで、品質管理責任者が社内の工程を見える化し、QC7つ道具を用いながら、社内の体制を少しずつ改善していくことが必要なのです。品質管理者は社内における小さな変革者です。
しかし、「見える化」によってその小さな変革は着実に表れてきます。品質管理の仕事は、自分の周りで何が起こっているのかを知りたいという人、少しずつでも良いので、なにかを変えたい人などには最適な仕事であるといえるでしょう。