輸入貿易業務は税関にさまざまな書類を提出して輸入申告をします。
これらの書類をもとに担当税関が輸入審査を行い、問題無しと判断されれば輸入許可となります。
今回は各書類作成時の注意点についてご説明します。
■インボイス(INVOICE)
商品の数量と価格が明記された書類
単純に商品価格だけでなく試作代、金型代、版代、第3者検品代など商品製造に発生した費用全ての記載が必要です。これらの費用があるにも関わらず商品単価のみで輸入申告した場合は過少申告となり、追徴課税の対象となります。万が一、故意に過少申告していたと判断された場合は重加算税も発生します。
例)金型代USD5,000の場合は
商品単価USD5×1,000個=USD5,000 ⇒ 誤
商品単価USD5×1,000個+金型代USD5,000=USD10,000 ⇒ 正
■パッキングリスト(PACKINGLIST)
商品のカートンサイズと重量が明記された書類
貨物重量には商品自体の重量であるNET WEIGHT(ネットウェイト)と商品+梱包込みの実重量であるGROSS WEIGHT(グロスウェイト)があります。当然、GROSS WEIGHTの方が重たくなるのですが稀にNET WEIGHTの方が重たくなっていることもあるので訂正が必要です。またコンテナ便(FCL)を除く海上輸送費はGROSS WEIGHTと貨物サイズを重量に換算したVOLUME WEIGHT(ボリュームウェイト)の大きい方で算出されますので輸送費を確認する際にも重要となります。
■船荷証券(B/L)または航空貨物運送状(AWB)
貨物出荷後に現地の乙仲業者様より入手する書類
本書類の情報に誤りがあると輸入申告が出来なくなるので事前にDRAFT B/Lを確認してからSURRENDERED B/Lを入手することが重要です。
【記載事項】
貨物番号、SHIPPER(輸出者)、CONSIGNEE(輸入者)、便名、出港地、入港地、現地乙仲業者の日本側代理店、カートン数、品名、実重量(kg)、才数(CBM)、貿易条件など
■輸入許諾書
キャラクターなど商標関連商品は版権元から入手する書類
版権元から輸入者まで繋がっている必要がありますので商流に沿った輸入許諾書を作成/依頼してください。商流が①版権元⇒②A社⇒③輸入者の場合は版権元⇒A社間のみの輸入許諾書では申告出来ません。A社⇒輸入者間の輸入許諾書が必要となります。
■商品仕様書
通関業者が申告する際に使用する書類
スムーズな輸入申告に必要な書類ですので商品仕様など分かる範囲で記載してください。関税は商品分類ごとに設定されていますが全てが品名で明記されていないこともあり、その場合は材質や用途、サイズなどにより通関士が判断して申告しますので詳細説明を要求されることあります。
弊社では長年の通関実績や経験により安全でかつ効率的な貿易業務を心がけており、納品までお客様に安心して頂けるよう業務遂行しております。何かお困りのことがございましたら是非、ご相談ください。
【問い合わせ先】
株式会社パルック/企画営業部