コロナ禍で夏休みを楽しむことが難しい年が続いていますね。そして「今年こそは!」と、施設やお店側も利用者側も気を付けることを前提に、「夏を楽しむ」ことに積極的になってきているように感じていた矢先、またもや感染拡大。せっかく計画を立てていた夏休みの予定も見直しを考えなくてはならなくなっているようです。老若男女問わず、誰もが我慢の限界に達している中でこれは残念なことです。各々が対策を万全にしつつ、可能な範囲で楽しめる夏休みを過ごせるといいのですが。
私は今年の(も?)計画は特に考えていません……というより、個人的にはコロナに関係なく人出のある場所は避けたい派なので、おそらく家で時間を気にせずグータラを満喫すると思います(笑) こんな夏の楽しみ方もアリかな、と。
そんな出不精の私が珍しく夏を満喫したのは、新型コロナウイルスが日本で流行る前々年に観に行った長岡花火でした。
私は通勤に利用している電車の車内から某夢の国の花火が仕事帰りに観られることもありますし、地元でもそこそこ花火大会はあり、家のベランダから観ることができました。それに大きなイベントは行き帰りの混雑が苦手なので、わざわざ遠出してまでというのは乗り気ではありませんでした。
でも、日本三大花火大会のひとつと言われる長岡花火、チケットを取るのも大変なんだとか。それを「ぜひみんなに見せたい」と、長岡が地元だという友人が苦労して手配してくれたので、ありがたく参加することにしました。
長岡花火のホームページによると、この花火大会の起源は昭和20年8月1日の長岡空襲にあるそうです。この空襲で旧市街地の8割が焼け野原と変貌し、1,488名の尊い命が失われたとのこと。
その空襲から1年後の昭和21年8月1日に開催されたのが、長岡まつりの前身である「長岡復興祭」。
ですから長岡花火は打ち上げ花火の美しさを愛でるだけではなく、空襲からの復興を祈念し、戦争の犠牲になった人々の魂を慰める鎮魂の意味もあるということです。
実際に会場で観たときには、空に広がる打ち上げ花火に圧倒され、心に響きました。知らず知らずのうちに涙が頬を伝っていました。「心」「魂」が入り込んだ花火のすごさを目の当たりにしました。観賞の機会を与えてくれた友人に感謝です。
その後、2020年・2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となりました。今年は第7波が押し寄せてきている状況下で開催に関してずいぶんと協議されたようですが、無事開催されるとのこと(2022年7月29現在の情報)。
人々の平和を願う花火大会です。新型コロナウイルスの感染がなくなり日常が戻る……ぜひその願いが届いてほしいと思います。