ノベルティーの始まり 遡ってみたら、わりと歴史が見えた件
昨今の時代流れやテクノロジーの進化、精巧技術により、
手の込んだ玩具や、最先端のデジタルのノベルティー。
数年前には、懐かしの曲の入ったCDがついてきたり、最近ではダウンロード形式のデジタル音源、炭酸飲料の「宇宙旅行」など、多種多様・十人十色なノベルティーが生まれ続けています。
そもそもノベルティーって何?
僕自信が初めて自分自身のお小遣いで手にしたノベルティーは、男の子ならば誰もが手にしたであろう、ポテトチップスについてくる「スポーツ選手のカード」
アタリのカードの「アタリ」と書かれた部分を切り取り、数枚集めて送るとカードを保管できるカードホルダーがもらえる、いわゆる「インスタントウィン」と「マイレージ」と呼ばれる景品が欲しくて、毎日のように近所の商店に足を運んでいました。
封の空いたポテトチップスの保存の為の輪ゴムが減っていく一方、同じカードがたまっていました。
*インスタントウィンとは
消費者が購入・開封したその場でアタリ・ハズレが分かる懸賞システムで、
期待感をあおることになり、販売促進効果が高まる。店頭などで配るスクラッチカードが典型的なものですが、ベタ付けと併用されることも多い。
最近では、商品に貼り付けた再剥離シールの内側に記載されている、シリアルナンバーをPCや携帯電話、スマートフォンの専用応募サイトから入力して応募するタイプのキャンペーンが人気です。
*マイレージとは
従来の「マイレージ」はアタリ・ハズレではなく、購入商品に対してポイントを消費者に与え、一定ポイントを貯める事で、「必ずもらえる」プレゼントのキャンペーン。 ポイント加算型のキャンペーンにすることで、反復購買につなげることができます。
いつのまにか「ノベルティー」自体が商品を超えた存在となり、メインの位置を獲得してしまうことも最早珍しい事では無く、昨今を見ても過去を遡り歴史を紐解いて行っても、「キャラメルについてくるおもちゃ」「ホログラムステッカーのついてくるウエハースチョコ」なども、気づけば立ち位置が逆転していて、いつの間にかその流れにそった商品作り一つの真実です。
ノベルティーは日本人の古典文化?
「ノベルティー」の歴史を遡っていくと、時は江戸時代まで遡ります。
とある歌舞伎のワンシーンにノベルティーが登場します。
当時は、贔屓にしている商店で買い物する事が基本で、お店が火の車の時には助け合うのが粋とされた時代。
当時でも大手だった三井越後屋(現 : 三越)が日本橋に移転してきたのをきっかけに、小さな商店の主人たちが負けまいと奮闘し、最終的には、江戸時代の「粋」に助けられ、立ち直っていく経営の人情話。
その話の中に出てくる、その当時に人気のある「歌舞伎役者」や「力士」を書いていた人気浮世絵師に開店日と人気の役者の姿絵を描かせ、買い物客に配った「引札」というものが出てきます。
今でいう、「有名百貨店×カリスマイラストレーター」のノベルティー欲しさに、馴染みの店に「粋」を置き忘れ、人々が三井越後屋に群がる様子が描かれ、古典芸能として歌舞伎の演目として演じられ続けています。
当時の庶民は、それをポスターのように部屋に配ったり、持っていないものを茶屋や酒場で「競り」を始めたり、トレードしたりしていたようです。
今も昔も根本は何も変わってはいないのではないでしょうか。
その事から思うのは「ノベルティ文化」というモノが日本人のDNAの中に生まれ持っているのではないでしょうか?
400年以上続いている、古典文化「ノベルティ」。
商品や、価値の大きさも様々で、万人ウケのするモノや、コアターゲット向けのマニアックなモノ。
様々なスタイルで今後も継続していく文化に成ると思っています。
たくさんの方々、企業様の「作りたい”文化”」の橋下駄となり、多くの人を渡らす架け橋を作るサポートし、長年愛されつづけ多くの人の心に残り、絶えることなく人々が来てくれる「日本橋」のような企業づくりを目指し邁進していきたいと思います。
iwa$aki